01この処方の考え方
考えごとや働きすぎで心の潤い(陰血)が消耗すると、火が相対的に強くなって、眠りが浅くなり、動悸や口の乾きが出る──天王補心丹は、この見立てに対して潤いを大きく補いながら心を鎮める方向で組まれた処方です。
地黄を主役に、天門冬・麦門冬・酸棗仁・柏子仁と、潤す・養う生薬を重ねた構成。不眠の結果ページでは心腎不交の文脈で登場します。
02こんな状態に使われてきました
- 眠りが浅く、夢が多い
- 動悸・口の乾き
- 手足のほてり
- 物忘れ・集中できない
日本では医療用漢方製剤にはなく、扱いは漢方薬局が中心です。同じ方向の処方として、医療用では六味丸や酸棗仁湯などが検討されることがあります(判断は処方元に)。
03気をつけること
- 地黄を多く含むため、胃に障る(もたれる)ことがあります。胃腸が弱い人は処方元に相談を。
- 入手経路は国内の漢方薬局・薬剤師のいる店舗を選んでください。個人輸入はすすめません。
04どこで相談できるか
医療用(保険診療の医師の処方)と、一般用(薬局・ドラッグストア)があります。同じ処方名でも生薬の配合量が違うことがあり、選ぶプロセスも異なります。くわしくは Q&A の「漢方は、どこで相談できますか?」「市販の漢方と、病院の漢方は違うものですか?」へ。
このページは処方の解説であり、服用のすすめではありません。漢方薬は証(からだの状態)に合わせて選ぶ薬です。購入・服用の前に、医師・薬剤師・登録販売者にご相談ください。

