01この処方の考え方
東洋医学では、気(エネルギー)は食べたものから胃腸(脾)でつくられると考えます。六君子湯は、その工場そのものが弱っているとき──食欲が出ない、食べるともたれる、疲れやすい──に、まず土台の脾を立て直すという発想で組まれた処方です。
人参・白朮・茯苓など「補う」生薬に、半夏・陳皮という「余分な水気をさばく」生薬を合わせているのが骨格です。弱った胃腸は水はけも悪くなる、という見立てが処方の中に織り込まれています。
日本消化器病学会のガイドラインは、機能性ディスペプシア(検査で異常がないのに続く胃の不調)に対する六君子湯を「エビデンスレベルA」で記載しています。当サイトが扱う16症状のなかで、最も強い書かれ方をしている処方です。
02こんな状態に使われてきました
- 食後の胃もたれ
- 食が細い
- 疲れやすい・気力が出ない
- 舌のふちに歯形がつく
結果ページでは、脾胃虚弱・気虚系の証で登場します。がっちりして食欲旺盛なタイプではなく、「食べる力が弱い」側の処方です。
03気をつけること
- 甘草を含みます。むくみ・血圧上昇・手足の脱力が出たら、続けずに処方元へ相談してください(偽アルドステロン症)。
- ほかの漢方薬・市販薬と併用するときは、甘草の重複に注意。お薬手帳で管理してください。
04どこで相談できるか
医療用(保険診療の医師の処方)と、一般用(薬局・ドラッグストア)があります。同じ処方名でも生薬の配合量が違うことがあり、選ぶプロセスも異なります。くわしくは Q&A の「漢方は、どこで相談できますか?」「市販の漢方と、病院の漢方は違うものですか?」へ。
- 日本消化器病学会『機能性消化管疾患診療ガイドライン』
- 添付文書(重大な副作用の項)
このページは処方の解説であり、服用のすすめではありません。漢方薬は証(からだの状態)に合わせて選ぶ薬です。購入・服用の前に、医師・薬剤師・登録販売者にご相談ください。

