01この処方の考え方
汗をかきやすいのに、水が抜けずにむくむ。東洋医学はこれを、体表の守り(気)がゆるんで汗は漏れるのに、水の処理は追いつかない状態と見ます。防已黄耆湯は、黄耆で守りを固めながら、防已で余分な水を下ろすという二方向の設計です。約1800年前の『金匱要略』由来です。
黄耆・白朮が気を補って固め、防已が水を捌き、生姜・大棗・甘草が胃を支えます。絞り出すのではなく、守りを立て直して水が処理できる状態に戻すという発想が読み取れる構成です。
02こんな状態に使われてきました
- 汗をかきやすい
- 色白でぽっちゃり体型
- 下半身のむくみ
- 膝が重い・痛む
結果ページでは、冷え・むくみのうち水湿停滞の証で登場します。五苓散・苓桂朮甘湯と並べて、汗かきタイプの下半身のむくみと膝の重さの文脈で書いています。
03気をつけること
- 甘草を含みます。むくみ・血圧上昇・脱力が出たら中止して処方元へ相談してください(偽アルドステロン症)。
- ほかの漢方薬・市販薬と併用するときは、甘草の重複に注意してください。
- むくみが片脚だけ・急に出た場合は、この処方の話ではなく先に受診してください(深部静脈血栓症の可能性があります)。
04どこで相談できるか
医療用(保険診療の医師の処方)と、一般用(薬局・ドラッグストア)があります。同じ処方名でも生薬の配合量が違うことがあり、選ぶプロセスも異なります。くわしくは Q&A の「漢方は、どこで相談できますか?」「市販の漢方と、病院の漢方は違うものですか?」へ。
- 添付文書(重大な副作用の項)
このページは処方の解説であり、服用のすすめではありません。漢方薬は証(からだの状態)に合わせて選ぶ薬です。購入・服用の前に、医師・薬剤師・登録販売者にご相談ください。

