01この処方の考え方
名前の「中」は、おなか・胃のことです。約900年前の『和剤局方』に載る処方で、冷たい飲食や空腹でシクシク痛み、温めたり食べたりすると楽になるタイプの胃痛に使われてきました。荒れて炎症を起こした胃ではなく、冷えて動きが鈍った胃という見立てです。
桂皮・良姜・茴香と温める生薬が並び、延胡索が痛みに、牡蛎(カキの殻)が胃酸に対応する組み立てです。現代の市販胃腸薬にも配合され続けている、息の長い処方です。
02こんな状態に使われてきました
- 冷えるとシクシク痛む
- 温めると楽になる
- やせ型で胃が弱い
- 甘いものを好む
結果ページでは、胃の不調のうち脾胃虚寒の証で登場します。人参湯・六君子湯と並ぶ「温める側」の選択肢のなかで、痛みが前に出ているときに名前が挙がる処方として書いています。
03気をつけること
- 甘草を含みます。むくみ・血圧上昇・脱力が出たら中止して処方元へ相談してください(偽アルドステロン症)。
- ほかの漢方薬・市販薬(特に市販の胃腸薬)と併用するときは、甘草の重複に注意してください。
- 黒いタール状の便、吐血、体重減少をともなう場合は、服用の前に消化器内科の受診を(結果ページのレッドフラグにも明記しています)。
04どこで相談できるか
医療用(保険診療の医師の処方)と、一般用(薬局・ドラッグストア)があります。同じ処方名でも生薬の配合量が違うことがあり、選ぶプロセスも異なります。くわしくは Q&A の「漢方は、どこで相談できますか?」「市販の漢方と、病院の漢方は違うものですか?」へ。
- 添付文書(重大な副作用の項)
このページは処方の解説であり、服用のすすめではありません。漢方薬は証(からだの状態)に合わせて選ぶ薬です。購入・服用の前に、医師・薬剤師・登録販売者にご相談ください。

