01この処方の考え方
東洋医学では、皮膚は血によってうるおうと考えます。年齢とともに血が減り(血虚)、肌が乾いて粉をふき、夜や冬にかゆくなる──当帰飲子は、この「乾きからくるかゆみ」に向けて、血を補う当帰を主役に据えた処方です。
当帰・芍薬・川芎・地黄(血を補う四物湯の骨格)に、防風・荊芥・蒺藜子というかゆみを散らす生薬、黄耆・何首烏という支える生薬を重ねています。かゆみを追うより、乾きを埋めるが設計思想です。
02こんな状態に使われてきました
- 乾燥してかゆい
- 冬・夜間に悪化する
- 粉をふく・カサカサ
- 高齢の方の肌荒れ
結果ページでは、肌荒れの血虚の証で代表格として登場します。じゅくじゅくした炎症性のかゆみ(湿熱)とは反対側の、乾いた肌のための処方として書いています。
03気をつけること
- 地黄を含むため、胃にさわることがあります(食欲不振・胃部不快感)。胃腸の弱い人は処方元に相談してください。
- 甘草を含みます。むくみ・血圧上昇・脱力が出たら中止して処方元へ(偽アルドステロン症)。甘草の重複にも注意を。
- じゅくじゅくして分泌物が出ている肌には向かないとされます。
04どこで相談できるか
医療用(保険診療の医師の処方)と、一般用(薬局・ドラッグストア)があります。同じ処方名でも生薬の配合量が違うことがあり、選ぶプロセスも異なります。くわしくは Q&A の「漢方は、どこで相談できますか?」「市販の漢方と、病院の漢方は違うものですか?」へ。
- 添付文書(重大な副作用の項)
このページは処方の解説であり、服用のすすめではありません。漢方薬は証(からだの状態)に合わせて選ぶ薬です。購入・服用の前に、医師・薬剤師・登録販売者にご相談ください。

