01この処方の考え方
処方名は、甘草を炙って(火であぶって)使うことに由来します。別名を「復脈湯」──脈を復す湯といい、動悸・息切れ・脈の乱れの話で古くから名前が挙がってきました。鎮めるだけでなく、消耗した心を養って支えるという見立てが根本にあります。
炙甘草・人参・桂皮が気を補って巡らせ、地黄・麦門冬・麻子仁・阿膠がうるおいと血を足す。乾いた土地に水を引くような、「養い」の生薬が大半を占める骨格です。
02こんな状態に使われてきました
- 動悸・脈のとび
- 息切れ
- 疲れやすい
- 肌や口の乾き
結果ページでは、動悸の心気虚証で、別名「復脈湯」とともに登場します。脈の乱れを自覚している場合は、漢方の前に循環器での確認を優先する前提で書いています。
03気をつけること
- 処方名のとおり甘草が主役で、含有量も多めです。むくみ・血圧上昇・手足の脱力が出たら中止して処方元へ(偽アルドステロン症)。ほかの薬との甘草の重複にも特に注意してください。
- 心臓の薬(不整脈の薬など)を飲んでいる方は、必ず医師に相談してから使ってください。
- 脈の乱れが続く・胸の痛み・失神をともなう場合は、服用よりも先に循環器の受診を。
- 地黄を含むため、胃にさわることがあります(食欲不振・胃部不快感)。
04どこで相談できるか
医療用(保険診療の医師の処方)と、一般用(薬局・ドラッグストア)があります。同じ処方名でも生薬の配合量が違うことがあり、選ぶプロセスも異なります。くわしくは Q&A の「漢方は、どこで相談できますか?」「市販の漢方と、病院の漢方は違うものですか?」へ。
- 添付文書(重大な副作用の項)
このページは処方の解説であり、服用のすすめではありません。漢方薬は証(からだの状態)に合わせて選ぶ薬です。購入・服用の前に、医師・薬剤師・登録販売者にご相談ください。

